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2016年9月18日 (日)

【ECG-215】answer

20才代男性で、動悸での来院でした

このブログの第一症例で取り上げたのと、同じ病態です。

http://heart2012.cocolog-nifty.com/blogkoko2012/2012/06/ecg00118-er-704.html

Question-01のanswer:pseudo-VT

 WPW症候群が、心房細動化したために、Pseudo-VTを起こしています。診断自体は、あまり難しくありません。書籍で何回か見ているか、ERの現場で1回経験していれば、瞬時に分かるようになります。

* 形や高さが不揃いなwide-QRS (ケント束を流れる電流の割合によって異なる)

* P波が無く、RR間隔の絶対性不整 (心房細動のお約束)

* 一見VTにしか見えないど、上記を知っていれば、すぐにPseudo-VTとすぐに理解される。

 一旦理解すると、もうpsuedo-VT以外しか、考えられなくなります。

Ecg215psuedovt

クリックすると、ECGが拡大します。

Question-02のanswer:アミサリンによるケント束切断。

 アミサリン(procainamide hydrochloride)は、今でもよく使われる抗不整脈薬です。但し、静注のみですが。

 これは、ケント束を切断する効果と、心房細動を洞調律化する効果と、両方が期待できます。心機能を抑制しますので、血圧が低くて、左心収縮能が極度に低下していると、choice出来ません。

 なお、ワソラン(verapamil)の選択は、バツです。ワソランは、房室伝導のみを抑止するために、結果としてケント束の伝導をよくしてしまい、心房細動のrateを速めてしまいます。

 この症例では、アミサリンの点滴静注でケント束遮断に成功(=デルタ波の消失)しましたが、心房細動は残りました。

 アミサリン静注の効果自体は、すぐに終わってしまいます。

 電気的除細動の施行を選択しました。

 その後の心電図では、洞調律化しましたが、デルタ波復活です。

Ecg215

クリックすると、ECGが拡大します。

 と云うことで、

Question-03のanswer:B型のWPW症候群

 この症例はもちろん、後日カテーテルアブレーションとなりました。

 ⇒追加です。

私  「で、あの患者さんアブカテの結果はどうなった?」

主治医「紹介先から、返書頂きました。アブカテお勧めしましたが、ご本人少し考えたいとのこと、後日ご報告します、ですって。」

私  「えっ、(T_T)。お尋ねメール頂いたのに。。」

 

 

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コメント

アブレーションはKentのみですか? PVもでしょうか。

 ご質問、ありがとうございます。
 結果は、ブログに追加したように、患者さんwaitingでした。そっそかしくて、申し訳ありません。
 個人的には、
WPW ⇒ PSVT ⇒ Paf化=Pseudo-VT ⇒ 運が悪いとVT/Vf化 突然死。
 と、考えるとKENTだけに留めてよいのか、と思っております。KENT切断後に、Paf化しても、塞栓症・心不全発生は、考えにくいと思います。(この症例の基礎に、DCM,Ebstein 等は、ありません。)

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